現地報道

10.12.27 現地各紙

【内政】 組閣を巡る情勢

12月27日付アスワート・アル・イラーク紙及び29日付当地紙が報ずるイラク内政に係る動き,取り纏めて概要以下のとおり。

  1. NA(国民同盟)の代表選出会議

    (1)ファーリフ・アル・ファイヤード国民改革潮流メンバーは以下を述べた。
    ア 27日夜に開催されたNA総会(イラク・イスラム最高評議会(ISCI)を除く全NA構成員が出席)において,満場一致でジャアファリー元首相(イラク国民連合(INA)所属の国民改革潮流代表)をNA代表に選出した。
    イ NAは暫定制度にて運営されていたが,代表選出が決着した。「ジャ」代表は今次国会会期の間代表職を努める。近日中に副代表が選出される見込み。
    ウ ISCIの欠席は,意図的なものではなく,本選出会合が国会会合後に開催され,多くの議員に他用があったためである。

    (2)マーリキー首相は以下を述べた。
     NAは,団結することで目標の達成が可能。NAが強固な同盟となるためには,強力かつ良き指導者が必要。(以上,29日付アッタアーヒー紙)
    (3)消息筋によれば,同代表選出会議には,「マ」首相の他,アフマド・チャラビー・イラク国民会議(INC)代表等が出席,アンマール・アル・ハキームISCI議長,アブドゥルマフディー副大統領(ISCI幹部)は欠席。代表選定会議において,「ジャ」元首相への対立候補はなかった。
    (4)「ジャ」元首相は,NAの存続及び新政権樹立の過程において,シーア派各派の立場を近づける大きな役割を果たした。(以上,27日付アスワート・アル・イラーク紙) 
  2. 各政治勢力の国会における代表
     バハー・アル・アアラジー議員は以下を述べた。

    (1)アフラール・ブロック(サドル派所属)
     「バ」議員自身が国会におけるアフラール・ブロックの代表に選出された。

    (2)ISCI
     フマーム・ハンムーディ議員(前外交委員会委員長)がISCIの国会代表に選出された。(29日付アッタアーヒー紙)
  3. 治安関連等ポスト

    (1)国防大臣ポスト
    ア シャーキル・キターブ・イラーキーヤ報道官は,イラーキーヤはファラーフ・アル・ナキーブ議員をイラーキーヤの正式候補として推薦したと述べた。(29日付サバーハ紙)
    イ ムハンマド・アル・ハーリディー議員(イラーキーヤ)は,「ナ」候補が拒否された場合,イラーキーヤはサーミル・スルターン議員を代替候補とすると述べた。(29日付アッタアーヒー紙)

    (2)内相ポスト
     マフムード・オスマーン議員(クルド・ブロック)はアキール・アル・トゥライヒー内務省監査官(Inspector General)の内相就任には,クルドとイラーキーヤの支持を得ている一方,アドナーン・アル・アサディー内務次官(ダアワ党幹部で「マ」首相が支持)は,NA内でサドル派が反対していると述べた。

    (3)国家安全保障担当国務相
    ア マフムード・オスマーン議員はクルドは国家安全保障担当国務相ポストを要求しており,同ポストを要求しているNAと協議を行っていると述べた。
    イ アフラール・ブロック(サドル派所属)も同ポストを要求している。
    ウ ラアド・アル・ダハルキー議員(イラーキーヤ)は,イラーキーヤ候補の諜報機関長官ポスト獲得と引き替えに,同国務相ポストをNAが取得することにつき,イラーキーヤとNA間に合意があると述べた。(以上,29日付サバーハ紙)。

    (4)その他
     バハー・アル・アアラジー議員は,アフラール・ブロックからの候補が計画大臣ポストを獲得すると述べた。(29日付アッタアーヒー紙)

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10.12.28 現地アダーラ紙

【経済・通信】 通信大臣と中国通信企業との地上電話サービス開発契約締結

12月28付当地アダーラ紙報道振り。

  1. 要旨

    ●通信省は,中国ファーウエイ(Huawei)社との間で,地上電話回線利用者に新たなサービスを提供するアクセス・ネットワークのプロジェクト実施に係る契約に署名した。本契約には,その第一段階としてバグダッド市内で4万5千回線,バスラ県,ワーシト県,ナジャフ県,ニナワ県,ミーサーン県で5万5千回線のアクセス・ネットワークの整備が含まれている。
  2. 英文サマリー

    ・Communications Signs a Contract with Chinese Co. to Develop the Land Phone Network:
     The Media Spokesman of the Ministry of Communications said that Ministry signed a contract on Monday(27th) with Huawei Company of China to implement and activate the project of access network to provide new services for the users of the land phone network within the project of connecting the fiber-optic cable to the houses. Director of the Networks Division in the General Company for Communications said that the signed contract includes setting 45 thousand lines in Baghdad and 55 thousand in Basra, Wasit, Najaf, Nineveh, and Maysan as the first stage.

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10.12.25-26 現地サバーハ紙

【内政】 組閣を巡る情勢

12月25日及び同26日付当地紙が報じる治安関係閣僚候補及び副大統領候補に関する動向の概要。

  1. 治安関係閣僚候補

    (1)25日付ザマーン紙(関係者の発言)
    ア ムハンマド・アル・ダアミー議員(イラーキーヤ所属)
     イラーキーヤは,国民連盟(NA)の内相候補であるアキール・アル・トゥライヒー内務省監査官(Inspector General)を支持している。
    イ タラール・アル・ゾオバイー議員(イラーキーヤ所属)
     ファラーフ・アル・ナキーブ元内相が,イラーキーヤの唯一の国防相候補である。

    (2)26日付サバーハ紙
    ア クルド同盟が国家安全担当国務相の候補者を推薦したことから,治安関係閣僚選定問題は,さらに数日間継続されることになるだろう。
    イ 関係者の発言
    (ア)消息筋
     新たな治安関係閣僚候補者が提案されており,今後議論される候補者が現在13名以上いる。
    (イ)ナーヒダト・アル・ダーイニー議員(イラーキーヤ所属)
     NAは,イラーキーヤの国防相候補者(ファラーフ・アル・ナキーブ元内相,イスカンダル・ウトゥート元バービル県知事及びアフマド・アル・ジャッブーリー氏)に同意していない。イラーキーヤ議員は,NAの内相候補者に賛成しないであろう。
    (ウ)ハサン・アル・スネイド議員(NA所属)
     NAは,能力等の欠如のためイラーキーヤの国防相候補者を拒否する。
  2. 副大統領候補(26日付サバーハ紙)

    議会筋は,アブドゥル・マフディー前副大統領及びハーシミー前副大統領が副大統領に再任されることについてはほぼ合意されたが,フデイル・アル・フザーイー前教育相については問題が生じた,NA内部において他の候補者を選出する方向となり,24日夜時点で決定はなされていない旨述べた。

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10.12.23 現tにサバーハ紙紙、アッタアーヒー紙、ザマーン紙、マシュリク紙

【内政】 新政権樹立関連

12月23日付当地主要紙のイラク内政に係る報道振り概要。

  1. 第1回閣議

     22日,イラク新政権の第1回閣議が開催され,マーリキー首相の発言のみが行われた。同首相は以下を述べた。

    (1)新政権が(宗派主義等の)差別に陥れば国家の崩壊を招くことになる。国家建設推進に向け全ての分野の発展が必要。新政権の職責は多大。例外的な努力を要する。

    (2)内閣は,国会に対し,内閣全体として責任を有する。

    (3)各閣僚に対し,早期に業務を開始し,各省の政策プログラムを国会に提示すべく(自分(「マ」首相)に)提出するようを求める。(サバーハ紙)
  2. 新政権の任務開始時期(ファーディル・ムハンマド首相府法律顧問の発言)

    22日,前政権から新政権の閣僚に引継ぎが行われた。新政権は引継ぎ終了後の26日から任務を開始する。(アッターヒー紙)
  3. 治安関係閣僚ポスト問題

    (1)ジャマール・アル・バッティーフ議員(イラーキーヤ所属)の発言
    ア イラーキーヤとNAとの間には,治安関係閣僚ポスト調整に係る合意がある。同合意は,イラーキーヤがNAの内務相候補に同意する見返りに,NAはイラーキーヤの国防相候補に同意するというものである。イラーキーヤは,NAがイラーキーヤの国防相候補に同意するのであれば,NAの内務相候補が誰であろうと同意する。
    イ ファラーフ・アル・ナキーブ元内相(アッラーウィー暫定政権下)は,イラーキーヤの国防相候補の中で最も広範な支持を得ている。

    (2)消息筋
     アキール・アル・トゥライヒー氏は,内務相の最有力候補として各派から広範な支持を得ている。対抗馬としては,ダアワ党幹部で「マ」首相の支持を受けているアドナーン・アル・アサディー内務次官の名前が挙がっている。(マシュリク紙)
  4. 国会議員の繰上げ,次期副大統領候補

    (1)新政権において,21名の国会議員が閣僚ポストを取得したことから,同数の者が繰上げにより新たに国会議員となる。その内訳は,国民連合(NA)12名,イラーキーヤ6名,イラク統一連合(UIA)2名,クルド同盟1名。

    (2)本件繰上げ当選に関し,各政治ブロックは,選挙時の候補者リストにある者から,当該職責に適切な者を選択する権利を有するとされている。則ち,落選した候補者中最大の投票を得た者ではなく,政治ブロックが繰上げ当選者を決定する。

    (3)次期副大統領には,ハーシミー前副大統領(イラーキーヤ傘下の刷新リスト所属),アブドゥルマハディ前副大統領(NA傘下のミフラーブ殉教者潮流所属),フデイル・アル・フザーイー前教育相(第1次マーリキー政権下。NA傘下のダアワ党所属)が就任するとされているが,同3名が正式に副大統領に就任する際,また,アッラーウィー元首相が国家政策戦略委員会委員長に就任する際にも,繰上げにより新たな国会議員が誕生することとなる。(マシュリク紙)
  5. 憲法第140条の実施関連

    (1)ファーティフ・ダラガーイー議員(クルド同盟)の発言
     「マ」首相が署名したNAとクルド・ブロック間の合意文書は,憲法第140条の全ての段階を今後2年間に実施しなければならない旨規定している。同首相が同実施を行わなければ,連邦最高裁が本問題を決着させることとなる。同首相は,新政権の信任に際しての国会での演説で同条に関し明確に言及しなかったが,この事実が同条の実施に影響することはない。

    (2)シュワーン・ムハンマド・ターハ議員(クルド同盟)の発言
     クルドの作業文書にある事項が履行されるとの前提で,クルドは新政権への参加に同意した。(アッターヒー紙)
  6. イラーキーヤの国会における代表

    22日,カーズィム・アル・シャンマーリー議員(イラーキーヤ所属)は,イラーキーヤは,国会におけるイラーキーヤ代表としてサルマーン・アル・ジャミーリー議員を指名することに(イラーキーヤ部内で)合意した旨述べた。(アッターヒー紙)

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10.12.22 現地サバーハ紙、ザマーン紙、アッタアーヒー紙、

【内政】 新政権樹立関係等

12月22日付当地主要紙は,イラク新政権の成立を報じているところ,主要点次のとおり。

  1. 治安関係閣僚選定・発表のタイミング(アブドゥルフセイン・アル・ジャービリー政府顧問の発言)

    (1)マーリキー首相は,26日に,治安関係閣僚候補者を国会に提出することとなろう。本件に関し,今週中には各派間の拡大協議を通じて解決されるだろう。

    (2)各派からは多数の治安関係閣僚候補者の履歴書が提出されている。「マ」首相は能力,経験等を考慮しつつ選定することになる。(アッタアーヒー紙)
  2. 責任と公正法の修正の可能性(アフマド・チャラビー議員(イラク国民連合(INA)所属のイラク国民会議(INC)代表,「責任と公正」委員会委員長)の発言)

     2008年の責任と公正法は,対象となる範囲が最も厳しいものであった。同法は,改正が必要であり,憲法第135条(当館注:非バアス化関連委員会を規定)の枠内で国会が同改正の任にあたることとなる。(ザマーン紙)
  3. 新政権の女性閣僚数への批判(当館注:現時点で女性閣僚はブシュラー国務相のみ)

    (1)アラー・アル・ターラバーニー議員(クルド同盟)は以下を述べた。
    ア 政権受理への女性の不参加は女性の役割の軽視であり,憲法第16条(当館注:国民の平等を規定)及び第20条(当館注:男女の参政権等を規定)等への違反である。
    イ タラバーニ大統領及び政治各派指導者に対し,本件に関する公式の見解を発表するように求める。(ザマーン紙,サバーハ紙)

    (2)女性議員及び人権団体関係者は,今次新政権に女性閣僚が少ないことは憲法違反であり,女性の権利の侵害である旨述べた。「マ」首相は,政治各派が一名しか女性閣僚候補を提出しなかったことを批判した。ヌジャイフィー国会議長は本件を是正する旨述べた。(サバーハ紙)

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10.12.20 現地サバーハ紙

【内政】 新政権樹立問題

12月20日付当地主要紙が報ずる新政権樹立に向けた動き,次のとおり。

  1. 政治指導者の会談
    (1)19日,マーリキー次期首相とアッラーウィー元首相は会談を行った。
    ア ハーニー・アーシュール・イラーキーヤ顧問は,「ア」元首相と「マ」次期首相の会談では,閣僚候補者名にふれることはなく,次期政権におけるイラーキーヤ出身の大臣の役割を活性化するための枠組み及び国家戦略政策委員会設置法案の成就につき検討がなされたと述べた。
    イ 「マ」次期首相と「ア」元首相は,18日夜にも,ジャアファリー元首相と共に会談を行っていた。

    (2)19日,タラバーニー大統領は,サーレフ・ムトラク国民対話戦線代表と会談した。同大統領は全政治勢力の一致団結の重要性を強調した。
    (3)18日,ヌジャイフィー国会議長は「マ」次期首相と会談し,全ての閣僚候補の名簿が完全な形で憲法の定める期間,すなわち25日までに提示されることを期待していると述べた。(以上,サバーハ紙)
  2. 連邦最高裁の判断

     アブドゥルサッタール・アル・ベルカダール連邦最高裁報道官は,以下を述べた。

    (1)憲法第76条,特に,次期首相に与えられた組閣の期間(の解釈)に係る国会の要請に関し協議すべく,連邦最高裁判所が開廷された。

    (2)連邦最高裁は,同条に規定されている次期首相は組閣の期間内に全閣僚の候補者を指名する必要はなく,候補者が規定されていないポストにつき首相自身または他の閣僚が代理となるとの条件で,いくつかのポストについて候補者の指名が遅延しても構わないとの結論に達した。同様に,国会は,同条に規定されている期間後に閣僚及び政策プログラムに合意する権利を有する。(以上,サバーハ紙)
  3. 個別閣僚ポスト関連

    (1)消息筋は,18日に主要政党間にて閣僚ポスト分配に関する合意に達したにもかかわらず,複数の閣僚ポストにつき変更がなされたと述べた。

    (2)マハマー・ハリール氏(クルド同盟)は,閣僚名簿作成作業の80%は完了しており,治安関係閣僚ポストには独立系の人物が就任する旨述べた。(以上,サバーハ紙)

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10.12.19 現地マシュリク紙、アッターヒー紙、サバーハ紙

【内政】 新政権樹立問題

12月19日付当地主要紙が報ずる新政権樹立に向けた動き,次のとおり。

  1. 組閣関連

    (1)18日,ハサン・アル・スネイド国民同盟(NA)幹部は次のとおり述べた。
    ア 閣僚ポストの分配につき合意した。政治各派が得たポストは次のとおり。
    (ア)NA:石油相,計画相,運輸相,高等教育相,法相,水資源相,地方自治相,労働相,青年スポーツ相,人権相,観光・遺跡相,国民融和担当相,外務担当相,国会担当相等。
    (イ)イラーキーヤ:財務相,教育相,電力相,産業相,農相,通信相,文化相,地方公共団体相,国務相1ポスト。
    (ウ)クルド同盟(KA):外相,保健相,移民移住相,市民社会担当相,女性問題担当相。
    (エ)ワサト(中庸):科学技術相。
    (オ)キリスト教系:環境相。
    イ 国防相,内相,国家安全保障(担当)相については,発表が遅れ,第2段階での決定となる。合意までの間,マーリキー(次期)首相が兼務することとなる。
    ウ これらの分配については,20日の発表前の最終段階に修正される可能性がある。「マ」次期首相は,20日に,70%の閣僚ポストについて(議会に)提示することとなり,第2グループについてはその数日後の提示となる。
    エ 17日夜の段階では,副首相の候補者名は確定されていなかった。副首相が3名,NA,イラーキーヤ,KAから各1名となることについては合意されている。

    (2)サファー国会担当相(兼貿易相代行)は,18日の国会で,「マ」次期首相は,ヌジャイフィー国会議長に対し,20日の国会での新内閣の提案の提示に関し,国会として同提案への投票を行う用意があるか否か,正式な要請を行ったと述べた。(以上,サバーハ紙)

    (3)18日,アブドゥルハーディー・アル・ハッサーニー国会石油ガス委員会副委員長(法治国家連合(SLA)傘下のダアワ党幹部)は,シャハリスターニー石油相が留任すると述べた。同相に近い筋によると,「シャ」大臣はエネルギー担当副首相となるのではなく石油相に留任し,イラクを世界的な石油大国とする主要なエネルギー関係の諸合意を扱う由。

    (4)18日,ルブナー・ラヒーム議員(イラーキーヤ)は,国会構内における会見においてイラーキーヤの声明として,ファラーフ・アル・ナキーブ氏(元内相)及びイスカンダル・ワトゥート氏(元バービル県知事)が公式に国防相候補とされたと述べた。(以上,マシュリク紙)

    (5)イラーキーヤ筋は,イラーキーヤの幾つかの勢力がサーレフ・ムトラク国民対話イラク戦線代表の副大統領職への擁立及びアルシャド・アル・サーリヒー議員(イラーキーヤのトルコメン・ブロック代表)の副首相職への擁立を求めた旨,また,同勢力がアドナーン・アル・ジャンナービー氏を財務相候補とした旨述べた。イラーキーヤ内においては閣僚ポストを巡る意見の相違があり,同派一部の議員がイラーキーヤ内における新たなグループの結成を呼びかけるに至っている。(アッターヒー紙)
  2. 2 非バアス化(による公職追放の)解除問題

    (1)18日,国会は,イラーキーヤ幹部であるサーレハ・ムトラク国民対話イラク戦線代表,ザーヒル・アル・アーニー未来リスト事務局長,ジャマール・アル・カルブーリー改革・発展のための国民運動(アル・フッル)代表の3名に係る非バース化(による公職追放の)解除を投票により決定した。投票結果は出席議員163名中,賛成109名。ラーシム・アル・アワーディー・イラク国民運動幹部についての投票は,責任と公正委員会からの書簡が接到しなかったため行われなかった。(アッターヒー紙他)

    (2)NA議員は,クサイ・アル・スヘイル国会第一副議長を含め,本件解除に係る議論に反対して会合に欠席した(サバーハ紙他)。同会合には,(11月11日の)国会議長選出の際の会合以来初めてアッラーウィー元首相が出席した(アッターヒー紙)。

    (3)アリー・ファイサル・アル・ラーミー責任と公正委員会執行局長は,(公職追放)解除に係る国会の決定に関し何人も連邦最高裁に訴えることができる旨述べた。(サバーハ紙)

    (4)ファッラーフ・アル・ザイダーン議員(イラーキーヤ所属)は,責任と公正の問題については法的に対処すること,新政府樹立から3か月以内に全ての過去の決定のレビューを行う委員会を設置することに政治各派は合意している旨,また,責任と公正法が限定的少数のイラク国民を対象とするように改正され,2年間で本件問題が終了し,委員会が解散することとなる旨述べた。(マシュリク紙)
  3. 国家戦略政策委員会法案

    (1)18日,シャーキル・クッターブ・イラーキーヤ報道官は,国家戦略政策委員会については,新政権に参加する各派から概ね受け入れられ始めている旨,また,本件新委員会は来年初頭からその活動を開始する旨述べた。イラーキーヤは先に本件に係る法案を国会に提出したが,SLAから反対を受けていた。

    (2)法案によれば,同委員会の任務には,戦略政策,経済,治安に関する国家の重要政策の提示が含まれている。また,その委員長は首相と同様の権利,特権等を享受する。さらに同委員長は,連邦裁判所長,閣僚,軍の最高幹部等の委員会会合への出席が必要と考える場合,それらの者に会合への出席を求めることが出来,その出席は義務となるが出席した際の投票権はないとされている。(以上,マシュリク紙)

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10.12.16 現地アスワート・アル・イラク紙

【外交】 安保理による対イラク制裁解除:イラクの反応

12月16日付当地アスワート・アル・イラク(電子版)は,15日に国連安保理にて開催されたイラク情勢に関するハイレベル会合につき報じているところ,当国関係者の反応に係る部分概要次のとおり。

  1. 16日,マーリキー首相は,イラク政府及び国民に代わって,国連事務総長及び安保理常任理事国に対し,「イラク制裁解除決定」(ママ)について心からの感謝と評価の意を表した。
  2. アリー・アル・シャラーフ議員(国民同盟(NA))の発言

    (1)本件決議には多くの影響がある。同影響には,イラクの対外関係強化のための対イラク支援に関するものに加え,政治的なもの,イラク治安部隊の強化に関するもの等がある。

    (2)クウェートは今回,正鵠を射た決定を行い,イラク及びクウェート両国民がサッダーム体制の犠牲者であったことを認識した。それ故,友人たるイラク人たちから彼ら自身を遠ざけようとする全ての圧力を避けた。

    (3)制裁解除決定には,イラク通貨,イラクの経済的な地位,投資,国際通貨基金(IMF)との関係及びIMFが借款要請に応じる際のイラクに対する信頼,並びに国際的な銀行との取引に関し,大きな経済的反応が伴う。
  3. 16日,イラク国家原子力エネルギー委員会のフゥアード・アル・ムーサウィー委員長は,現在開催中の「第10回原子力エネルギーの平和利用のためのアラブ会議」出席のため訪問中のエルビル(イラク北部)にて次のとおり述べた。
    (1)国連安保理決議はイラク及び関係する専門家にとり,極めて重要な意味を持ち,新政権樹立努力と相まって,時宜を得て採択されたと考える。イラクの原子力エネルギーに対する基本的ニーズは,環境,水,これに関する現下の問題,及び電力発電における原子力エネルギーの利用である。
    (2)イラクは,イスラエルに攻撃されたフランス製原子炉「タムーズI」,1991年に攻撃され使用不能となった小型原子炉,及び破壊されたロシア製「Reactor-5000」の3つの原子炉を有していた旨述べた。

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10.12.15 現地サバーハ紙、ザマーン紙、アダーラ紙、マシュリク紙

【内政】 新政権樹立問題等

12月15日付当地主要紙が報ずる新政権樹立に向けた動き等,次のとおり。

  1. 三者会談

     14日,マーリキー次期首相はアッラーウィー・イラーキーヤ代表とジャアファリー国民改革潮流代表邸にて会談し,迅速な政権樹立,及び先の政治合意実施の方策について協議した。(サバーハ紙)
  2. 閣僚ポスト分配(関係者の発言)

    (1)ハージム・アル・ホスニー法治国家連合(SLA)報道官
    ア マーリキー次期首相は,内相及び国防相を除く主権的閣僚ポストの政治各派への分配後,各派が候補者を提示するため1週間の猶予を与えた。(アダーラ紙,マシュリク紙)
    イ 治安関連ポストの候補者を独立系から選定する一定のメカニズムに関し合意されていない。公共サービス関連閣僚ポスト分配に関し,最終的な合意に至っていない。(マシュリク紙)

    (2)サーミー・アスカリーSLA幹部
     マーリキー次期首相は,閣僚候補者の履歴書の殆どを検討した。来週には新政権の構成が完全な形では発表されないかもしれない。今後の協議如何によっては,いくつかのポストについて「マ」次期首相が代理となるとのシナリオがあり得る。いくつかのポスト,特に治安関連ポストに関する意見の相違は現時点に至るまで継続している。運輸相ポストも国民同盟(NA)・クルド同盟(KA)間で議論の対象となっている。(マシュリク紙)

    (3)サーディク・アッラッバーンSLA所属議員
     マーリキー次期首相は,各派による閣僚候補提示が完了するまで,いくつかのポストにつき代理を立てることによる組閣を強いられるかもしれない。同次期首相は,迅速に多数派内閣を樹立するかもしれない。(アダーラ紙,サバーハ紙)

    (4)ムハンマド・アル・カルブーリー・イラーキーヤ所属議員
     閣僚ポストの候補者名は,本15日,マーリキー次期首相に提示され,合意された閣僚名簿が国会に提示されるが,それは18日になるかもしれない。(マシュリク紙)

    (5)フィルヤード・ラーワンドゥーズィーKA幹部
     今後4日間,閣僚ポスト分配に係るいくつかの問題について解決すべく政治各派間で会合が開催されることとなろう。(アダーラ紙)

    (6)消息筋(13日)
     今週末がマーリキー次期首相への閣僚候補者提出の期限とされている。(サバーハ紙)
  3. 国家戦略政策委員会(関係者の発言)

    (1)アーシュール・ムハンマド議員(イラーキーヤ)
     閣僚ポストへのイラーキーヤ候補の提示は,国家戦略政策委員会の権限承認と軌を一にする。同委員会委員長の顧問は政治各派全てから構成される。同委員長候補は同顧問選定において首相候補による閣僚選定と同様の役割を有する。

    (2)フィルヤード・ラーワンドゥーズィーKA幹部
     クルドは本件委員会に与している。クルド同盟は文書にて本委員会の設立を呼びかけた。イラーキーヤが本委員会に係る文書を提示したが,包括的な見直しと政治各派の合意が必要である。(以上,アダーラ紙)

    (3)ハイダル・アル・ムッラー・イラーキーヤ報道官
     (マーリキー次期首相による本件委員会設立法案拒否に関し,)法案に係る意見の相違を協議するためSLAの求めにより委員会が設立された。同相違の殆どは形式的なものである。(ザマーン紙)

    (4)カマール・アル・サーイディーSLA所属議員
     各派は政権樹立交渉で多忙であり,本委員会法案のための時間はない。本件は組閣後に決定されると思う。(マシュリク紙)
  4. 非バアス化解除問題(ハイダル・アル・ムッラー・イラーキーヤ報道官の発言)

     アフマド・アル・チャラビー「責任と公正」委員会委員長が,サーレフ・アル・ムトラク・イラーキーヤ幹部の非バアス化解除に引き続き反対している。同幹部その他2名の同解除を規定したバルザーニー・クルディスタン地域政府大統領のイニシアティブによる政治合意は,遵守されなければならない。(ザマーン紙)
  5. 国会の会期

     連邦最高裁は,14日の会合において,今国会の会期の開会日は本年6月14日であるとした。(サバーハ紙)

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10.12.14 現地マシュリク紙、サバーハ紙

【経済・電力】 電力省による発電所投資案件入札

12月14日付マシュリク紙及びサバーハ紙報道振り。

  1. 要旨

    ●電力省は,GE社のガスタービンを用いた,シャトル・アル・バスラ,サマーワ,ディワニヤ及びアマラの4カ所の発電所投資案件の入札説明会を12月18日に開催すると発表した。
  2. 当館作成英文サマリー

    ・Ministry of Electricity announces the 1st investment licenses round for power stations of 2,750 MW
    The Ministry of Electricity has announced that they launched the 1st round for investment licenses bidding for 4 gas power stations of the total capacity of 2,750MW.
    Mr.Musa'ab Al-Muddarris, spokesman of the Ministry said that the explanatory meeting (on this investment projects) would be held on December 18, in which the companies which had the desire (to participate in the investement) would get the bidding documents and have Q & A session. He also said that the bidders should submit their offers within 40 days, and winners would be notified a month later to move from the planning stage to the implement stage of the project to be completed in two years.
    Mr.Al-Muddarris said that the following gas turbines provided by General Electric should be installed of the power stations :
     1.Shatt-AlBasrah Gas Power Station: 10 units of 125MW turbine
     2.Samawa Gas Power Station: 4 units of 125MW turbine
     3.Diwaniyia Gas Power Station: 4 units of 125MW turbine
     4.Amarah Gas Power Station: 4 units of 125MW turbine
    (Al-Mashriq P5, Assabah P7)

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10.12.13-14 現地アダーラ紙、ザマーン紙

【イラク・米関係他】 米軍統合参謀本部議長の当地訪問等

12月13日付及び14日付当地紙は,米軍統合参謀本部議長のマーリキー次期首相との会談,イラン分子によるイラクへの爆発物持ち込みにつき報じているところ、取り纏めて概要次のとおり。

  1. 米軍統合参謀本部議長のマーリキー次期首相との会談

     13日,マーリキー次期首相は,当地を訪問したマレン米軍統合参謀本部議長と会談した。同会談では,様々な分野における二国間の関係強化の重要性及び戦略枠組協定の活性化が強調された。マーリキー次期首相は,訓練及び装備の分野におけるイラク軍及び治安部隊に対する支援提供を米に要請した。マレン議長は,イラク軍及び治安部隊の発展を賞賛し,訓練及び装備をはじめとする全ての分野における米国のイラクに対する支援を強調した。同会談にはジェフリー当地米大使が同席した。(14日付アダーラ紙)
  2. イラン分子によるイラクへの爆発物持ち込み

     12日,米軍のマイケル・オーツ中将(爆発物対処策強化担当)は,報道発表にて次を述べた。
     イランのコッズ軍分子が,イラク人反体制派に対する爆発物に係る電子制御装置の提供とその使用訓練のため,イラクの複数の地域に潜入している。爆発物の多くは,検知が困難な肥料やごく少量の鉱物を使用している。(13日付ザマーン紙)

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10.12.14 現地ザマーン紙、アダーラ紙、サバーハ紙

【内政】 新政府樹立問題等

12月14日付当地主要紙が報ずる新政権樹立に向けた動き等,次のとおり。

  1. 新政権樹立に向けた動き(総論)

    (1)13日,ヌジャイフィー国会議長は,14日に予定されていた国会を18日に延期することを決定した。議題は,国家戦略政策委員会法案,継続審議案件の灌漑と失業問題,及び非バアス化(による公職追放解除)の問題,予算案等である。(ザマーン紙,アダーラ紙)

    (2)13日,マーリキー次期首相はジャアファリー国民改革潮流代表(元首相)と会談し,両者は早期における次期政権樹立,及び同政権におけるイラク国民の全ての構成員参加の必要性を強調した。

    (3)消息筋は,「マ」次期首相は,憲法の期限たる12月24日より前に議会に提示すべく,来週(当館注:18日(土)から始まる週)中頃に政府樹立作業を了する決意であると述べた。
    (4)別の消息筋は,12日,主要政治各派は,今週末に「マ」次期首相に候補者名を提出する期限を確定することになろうと述べた。(以上,サバーハ紙)
  2. 国家戦略政策委員会(関係者の発言)

    (1)アーリヤ・ナシーフ議員(イラーキーヤ)
     三者交渉委員会(往電第2355号4参照)は,本件政策委員会法案の最終的な文言に合意した。同法案は次回国会にて第一読に付される。同法案は,政策委員会を執行的なものとしたいというイラーキーヤの希望と,諮問的なものとしたいという国民同盟(NA)の希望とのバランスをとったものである。同委員会は,大統領,副大統領,首相,副首相,国会議長,同副議長,最高裁判所所長,政治各派代表から構成される。(サバーハ紙)

    (2)バハーア・アル・アァラジー議員(サドル派)
     国家戦略政策委員会の決定は,同委員会委員の80%以上の賛成を得た場合には拘束力を持つものとなる。(アッタアーヒー紙)
  3. 閣僚ポスト

    (1)アブドゥル・サッタール・アル・ジュメイリー議員(イラーキーヤ)は,閣僚ポストの具体的候補者名は何ら決定されていない旨,ハサン・アル・スネイドNA幹部は,一部報道にある閣僚候補者名には根拠がない旨述べた。(サバーハ紙)

    (2)13日,イラーキーヤ筋は,イラーキーヤは,ラーフィウ・アル・イーサーウィー副首相を財務相,ハーシミー(前)副大統領を副首相,サーレフ・ムトラク国民対話イラク戦線代表(公職追放解除への合意後)を副大統領の候補者とすることに合意した旨述べた。(アッタアーヒー紙)

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10.12.13 現地サバーハ紙、ザマーン紙

【内政】 新政府樹立問題等

12月13日付当地主要紙が報ずる新政権樹立に向けた動き等次のとおり。

  1. 新政権樹立に向けた動き(総論)
    (1)主要政治各派は,12日より,閣僚ポスト配分に係る各派部内の会合を開始した。

    (2)ハサン・アル・スネイド議員(国民同盟(NA))は、閣僚ポスト配分に係るNA部内の会合が継続している,マーリキー次期首相は閣僚候補者の履歴者の検討している,同次期首相はNA部内の会合にも出席すると述べた。

    (3)アリー・アル・シャラーフ議員(NA)は,11日エルビルにてクルド民主党(KDP)大会のマージンで行われたマーリキー次期首相とアッラーウィ元首相の会合は前向きなものであったと述べた。(以上,サバーハ紙)
  2. 閣僚ポスト分配(関係者の発言)

    (1)消息筋
    ア 政治各派は以下に合意した。
    (ア)NAが16ポスト(内相,石油相,計画相,高等教育相,産業鉱物資源相,水資源相,地方自治相,司法相,文化相,観光遺跡担当相,人権担当相,地方公共団体担当相,国民融和担当相,外務担当相,国民議会担当相,国民対話担当相)を得ること。
    (イ)イラーキーヤが9ポスト(国防相,財務相,電力相,教育相,青年スポーツ相,労働社会問題相,移民移住相,市民社会担当相,保健相)を得ること。
    (ウ)クルド・ブロック(KA)が4ポスト(外相,貿易相,住宅建設相,通信相)を得ること。ワサトは科学技術相を,キリスト教徒グループは環境相を得ること。
    (エ)トルコマンは具体的ポストは確定していないが1ポスト得ること。
    イ ヤズィード教徒及びシャバク族は国務相ポスト2つを得ることとなろう。(以上サバーハ紙,ザマーン紙同旨)
    ウ 各派はポスト配分において,ポイント制ではなく割合制,すなわち,各派は国会における議席割合に応じた閣僚ポストを得るという制度に拠った。
    エ 4つのポストが引き続きペンディングであり,運輸相,保健相,通信相,農業相は(各派の間で)交換される可能性がある。NAは運輸相を,KAは通信相を,イラーキーヤは農業相と(サドル派が希望している)保健相を希望している。

    (2)タラール・アル・ゾオバイー議員(イラーキーヤ)
     財務相にはラーフィウ・アル・イーサーウィー副首相が,国防相にはファラーフ・アル・ナキーブ氏(元内相)が当てられることとなろう。保健相にはクタイバ・アル・ジャブーリ氏,通信相にはムハンマド・アル・アラウィー氏,移民移住相にはアフマド・アル・カルブーリー氏,青年スポーツ相にはアフマド・アリービー氏がなるかもしれない。

    (3)ハーディー・アル・アーミリー・バドル機構代表
     我々は早期の政府樹立を希望しており,同機構が閣僚ポストを得ようと得まいと同政府を支持する。(以上,サバーハ紙)

    (4)アブドゥル・フセイン・アブターン・イラク・イスラム最高評議会(ISCI)メンバー
     ミフラーブ殉教者潮流(ISCI,バドル機構等から構成)は,副大統領,運輸相,住宅相,地方自治省,国家安全保障担当相等の獲得に係る要望書を「マ」次期首相に提出した。(以上,サバーハ紙。ザマーン紙同旨。)

    (5)サーディク・アル・スフラーニー・バドル機構幹部
     国会の軍事・国防委員長及び2つの閣僚ポストがバドル機構に割り当てられる。

    (6)ハビーブ・アル・タラフィーISCI幹部
     ISCIは,アブドゥル・マハディー(前)副大統領が副大統領となるべきとの強い立場である。(以上,ザマーン紙)
  3. 国家戦略政策委員会

    (1)11日,イラーキーヤは,(国家戦略政策委員会の)法案を議会での投票に付すべく,提出した。

    (2)関係者の発言は以下のとおり。
    ア ハーリド・アル・アサディー議員(法治国家連合(SLA))
     (イラーキーヤの)法案には,憲法上首相に与えられた権限があり,同権限を(国家戦略政策)委員会委員長に付与することはできない。合意されたことは,委員会の決定は80パーセントの賛成を以てなされるということである。同法案は,絶対多数をもって決定がなされるとしているが,これは合意を逸脱するものであり拒否する。同法案の内容は政治プロセスを阻害するものである。SLAはイラーキーヤに対し,本件法案成立と新政府樹立とを結びつけることには同意できないと伝えた。新政府樹立には期限があるが,同委員会の設置には期限がない。SLAは憲法の期限内に政府樹立を行おうとする者と政治樹立を行う。政治各派はイラーキーヤと共に新たな法案を準備するための委員会を設立する。
    イ ムハンマド・サアドゥーン・アル・サイフード議員(NA)
     国家戦略委員会の法制化は新政府樹立が直面する最も複雑な問題である。(イラーキーヤの法案では)同委員会は中央政府とは別の政府として創設されることとなる。則ち,同委員会委員長は,大統領,首相及び国会議長という主要な3つの長及び司法の長の上に立つ者とされている。これは,憲法及び民主主義と相容れない。新政府樹立は本件法案成立と結びつけられることは想定されていない。イラーキーヤがこれに固執するのであれば,我々は望むものではないが,多数派による政府の樹立に動くこととなろう。
    ウ ハーニー・アーシュール・イラキーヤ顧問
     国家戦略委員会の任務は,政府の業務を促進するものであり,政府の決定に拒否権を設定しようというものではない。イラーキーヤは,本件法案成立を新政権への参加と結びつける。何故なら政府樹立と同委員会の設置はバルザーニ・クルディスタン地域政府大統領のイニシアティブによる合意の枠組みに含まれるものであるからである。(以上,サバーハ紙)

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10.12.12 現地アスワート・アル・イラク紙、ザマーン紙、サバーハ紙

【内政】 新政府樹立問題等

12月9〜12日付当地主要紙が報ずる内政の動き,関係者の発言概要等,次のとおり。

  1. 9日付 アスワート・アル・イラク紙

    (1)アーラーア・アッサアドゥーン議員(ワサト)
     ワサトは,同派が得た寄付基金委員会の議長候補,及び同派が得るであろう閣僚ポスト候補について協議するため会合を開催している。ワサトはサアドゥーン・アル・ドゥレイミー(ワサト代表)を国防相候補とするだろう。

    (2)マシュリク・ナージー議員(アフラール・ブロック(サドル派))
     アフラールは7閣僚ポストと第三副首相ポストを得るだろう。我々が希望するのは運輸相,教育相,司法相,保健相,住宅建設相,電力相と国務相である。
    (以上,アスワート・アル・イラク。いずれも9日の発言)
  2. 11日付 ザマーン紙

    (1)ナッサール・アル・ルバーイ議員(アフラール)
     サドル派はアフラール幹部のバハー・アル・アァラジー議員を副首相職に公式に推薦した。

    (2)アーデル・バルワーリー(Adel Berwari)議員(クルド同盟(KA))
     クルドの「文書」は,如何なる首相であれ当初から我々の基本的条件であって,この文書については妥協しない。19項目からなるこの文書にマーリキー首相は来週初め即ち12日か13日に署名する。クルドが政権から退いた場合,当該政権には辞任が求められるとの点のみがマーリキー氏とNAが反対し修正された。修正によると,この文書あるいは政府の政策の未実行によるクルドの反対の際には,KAとNAの委員会が形成され,そこで解決に至らなければ連邦裁判所に上げられるとされた。(以上,ザマーン紙)
  3. 12日付 サバーハ紙

    (1)第13回クルド民主党(KDP)大会
    ア 11日,エルビルにて開幕した第13回クルド民主党(KDP)大会は,参加した政治各派代表による国民的パートナーシップ政権樹立に向けた呼び掛け等の演説によって,全国的なイベントとなった。
    イ マーリキー次期首相は,政治各派に対し,清廉,有能かつ国民への約束を守る者を閣僚候補として挙げて組閣に協力するよう求め,閣僚の選定は,パートナーシップに害を及ぼさずに政権を樹立する責任にかかるものである旨述べた。また,同次期首相は,憲法上の期限たる30日以内に政権が樹立されると強調し,子細な事項にて立ち止まることなく候補者の推挙を急ぐよう呼びかけ,次のとおり述べた。「我々に要求されていることは,治安,復興及び公共サービスであり,これらは国民の一体性と理性的な方法によってのみ実現できる。憲法と国家的基礎の枠組みにおける国民的融和に向けた理想的な姿を実現するため,努力を続けることが重要である。」
    ウ KDP党首のバルザーニー・クルディスタン地域政府大統領は,新たなイラクと先般のイニシアティブの枠組みである共生を信ずる全ての関係者と歩み寄る準備があるとし,次を述べた。「政治プロセスを前進させるため,当該イニシアティブの残りの段階を継続していく。しかし,我々の権利の犠牲の上に合意が形成されてはならない。何故なら我々は,主な構成要素であり,解決の一部だからである。また,他の如何なる構成要素の犠牲の上にも合意がなされてはならない。」
    「キルクークをはじめとする係争地における権力の独占は拒否される。憲法第140条が残る限り,我々はそれから共生のモデルを生み出す。しかし,キルクークのアイデンティティーの犠牲による交渉は不可能である。」
    エ 本件KDP大会開会式には,前述の他,タラバーニー大統領,ハーシミー副大統領,アブドゥルマフディー副大統領,アル・ヌジャイフィー国会議長,アッラーウィー・イラーキーヤ代表,アル・ハキーム・イスラム最高評議会議長らが出席した。

    (2)アブドゥルカリーム・アル・サーマッラーイー議員(イラーキーヤ)
     各派との交渉の初期の合意として,イラーキーヤが8閣僚ポストと3国務大臣を得て,同会派は財務相,国防相,教育相,青年スポーツ相,移民移住相,農業相,通信相,電気相と3つの国務相ポストを希望するとする書類を国民同盟(NA)に提示した。

    (3)アリー・アル・シャラーフ議員(NA)
     各派間において閣僚ポスト分配につき初期の合意はなったが,閣僚候補者の名前は特定されていない。当該合意に拠れば,文化相はワサト,内相,国防相,国家安全保障担当相,諜報機関の長は独立系の者,農業相,教育相,財務相,保健相等はイラーキーヤ,NAは石油相,高等教育相,運輸相,エネルギー担当副首相等との分配となる。外相等はクルド・ブロックに当てられるだろう。

    (4)マフムード・オスマーン議員(クルド・ブロック)
     クルド・ブロックとNAとの合意文書への署名は政権樹立前の重要事項の一つである。クルド・ブロックはNAと25の点について合意し,来週,署名の予定である。

    (5)10日,消息筋は,各派が全ての閣僚候補者の名前をマーリキー首相に提示する期限は今週末であると述べた。

    (6)カーシム・アル・アアラジー議員
     14日の国会においては「責任と公正」の手続きからのサーレフ・アル・ムトラク等イラーキーヤ幹部の解除,2011年予算案の第1回審議,及び国家戦略政策委員会に係る法案の第1回審議が行われる。(以上,サバーハ紙)

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10.12.06 現地サバーハ紙

【内政】 人口調査問題

(1)5日,人口調査の実施及び同実施作業が直面する障害の除去の問題について協議するために,政治指導者及,各政治勢力の代表等が参集して会合が開催された。
ア タラバーニ大統領,マーリキー次期首相共に,早期の人口調査の実施の必要性を強調した。
イ 同会合において,2週間以内に本件につき合意に達すべく,全てのイラク社会の構成要素,専門家,計画相,クルド計画庁長官,そして,支援と助言を目的する国連専門家から成る委員会の設置に合意した。
ウ 同会合には,「タ」大統領,「マ」次期首相,シャーウィース副首相,ジャアファリー元首相,アンマール・ハキーム・イラク・イスラム評議会(ISCI)議長,ハーシミー(前)副大統領,計画相他政治指導者,国会議員,クルド計画庁長官等が出席した。

(2)アルシド・アル・サーリヒー議員(イラーキーヤ所属のトルコマン系)は,同委員会は,人口調査実施に係る恐怖を取り除くべく作業し,期間内に閣僚評議会に対し最終報告を提出することとなる旨述べた。

(3)人口調査は,11月24日に予定されていたが,12月5日に延期となり,その後,政治勢力の合意後まで延期された経緯がある。

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10.12.05-06 現地サバーハ紙

【外交】 ヴェスターヴェレ・ドイツ外相の来訪

12月5日付及び同6日付サバーハ紙は,ドイツ外相のイラク来訪につき報じているところ,その概要次のとおり。

  1. 4日,タラバーニー大統領は,ヴェスターヴェレ独外相と随行の主要政党議員と会談した。

    (1)「タ」大統領は,以下を述べた。
    ア 歴史的に深い二国間関係を経済及び商業分野で強化・拡大したい。イラクにはこれから投資が参入し技術や外国の経験が必要となるので,ドイツの連邦制や民営化から学びたい。(同大統領は,新政権樹立に向けた現状,治安状況等について説明。)
    イ (キリスト教徒に対するテロ攻撃に関し,)かような攻撃は,キリスト教徒のみの問題ではない。同教徒はイラクの民主主義において主要な役割を果たしており,(治安悪化を理由とした)国外退避(の必要)がないよう我々は全ての必要な措置を講じた。

    (2)「ヴェ」外相は,同国がイラクの長期的かつ強力なパートナーとなりたい,連邦制や民営化の他,教育分野,特に職業教育において,イラクが必要とするサービス及び経験を提供する用意がある,イラク新政府が独との関係を拡大することを期待すると述べた。
  2. 同日,マーリキー首相は同外相と会談した。

    (1)「マ」首相は以下を述べた。
    ア 投資促進等に資する今回の訪問を歓迎する。イラクは鉄道分野における協力の強化を期待する。今次訪問が特に投資及びビジネス分野での二国間関係の新たな一歩となるであろう。
    イ 国連憲章第7章脱却に向け当国の立場への支持を要請する。イラクが同章の下に引き続きいる如何なる理由も存在しない。
    ウ 新政権は定められた期日前に樹立されるだろう。
    エ キリスト教徒はイラクの重要な一部であり,他のイラク国民と同様である。イラクにとっての問題はキリスト教徒を標的とする外国である。

    (2)「ヴェ」外相は,独が憲章第7章脱却問題に関しイラクの立場を支持し,復興,投資,ドイツ企業の活動,及びこれらに関する諸合意への署名,並びに鉄道といった分野で,両国の協力を拡大したいと述べた。(以上,5日付)
  3. 同日,ヌジャイフィー国会議長は,ドイツ外相と随行の下院(連邦議会)議員と会談し(クサイ・アル・スヘイル第一副議長,ズィバーリー外相同席),二国間関係,キリスト教徒をはじめとする少数者問題等について協議した。(6日付)

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